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マイニングによる消費電力量の多さは、ビットコインが抱える問題の一つである

ビットコインとマイニング電力量問題

Galaxy Digital社によるビットコインの消費電力量に関するレポート

2021年5月13日、ビットコインのマイニングによる消費電力量は、銀行のシステムや金(ゴールド)の採掘・流通にかかる電力量の半分ほどであるというレポートが発表され、話題になっています。

5月12日に米国のテスラ社が発表した、「環境への配慮から、ビットコインを使った電気自動車購入の決済導入を見送る」という方針に対する反論のような形です。

発表したのは米国の仮想通貨関連企業Galaxy Digitalです。レポートは英語ですが、8ページ目の棒グラフだけでもご覧いただけたらと思います。

左側の棒グラフ"Banking system"が銀行に関連するシステム全体による消費電力量(263.72TWh/年)、中央の"Gold"が金の採掘や流通による消費電力量(240.61TWh/年)です。それに比べて、グラフ右側のビットコインは113.89Twh/年と半分以下なので、銀行や金よりも環境に優しいですよ!ということがアピールされています。

それに加え、ビットコインはブロックチェーン技術による高いセキュリティを持ち、銀行システムや通貨の価値が安定していない国に対するメリットも大きいため、現在の消費電力量は容認できるものだ、というのがレポートの結論です。

ビットコインの電力使用量は改善が必要

ここからは私の意見を述べたいと思います。

まず、レポートで挙げられた数字についてです。計算によって導き出された消費電力量ですが、仮想通貨事業を行っている企業が出したレポートですから、ポジショントークがある程度含まれていると思います。

仮に彼らの主張する数字が正しいとしても、2008年に生まれたビットコインが、長い歴史を持つ金の産業や銀行業の半分近くの電力を使用しているというのは驚きです。ビットコイン以外を含めた仮想通貨全体のマイニングによる電力消費量はもっと多いでしょう。電力使用量はこれからも増えるでしょうから、今後も問題視する声が上がることは絶えないと思いますし、環境問題を理由にマイニングが規制されることもあるかもしれません。

それに、もしビットコインが銀行に取って代わる存在になるのであればまだしも、現状はまだまだ程遠いです。送金速度も遅く、決済の手段としての利便性は不十分と言えます。多くの人に十分な価値を提供できていないのに消費電力量は多いとなれば、批判の声が上がるのもうなずけます。

ビットコインは現状に満足せず、環境問題に配慮した、よりよい通貨の形を目指してほしいです。

マイニングを必要としない仮想通貨やアップグレードに期待

仮想通貨はビットコインだけではありません。取引の記録方法は、マイニングによって大量の電気を消費するPoW(プルーフ・オブ・ワークス)だけではなく、電力消費の少ないPoS(プルーフ・オブ・ステーク)など、様々なアルゴリズムがあります。より少ない手数料や短い送金時間を実現している通貨も数多くあります。

ビットコインがすぐに仮想通貨のトップを明け渡すことは無いでしょうが、数年から数十年という長期の視点で見れば、環境に配慮した利便性の高い通貨が台頭してくるでしょう。長期での投資を考えている方であれば、そういった視点から投資する通貨を選ぶことも重要です。

ただ、ビットコインも永遠にアルゴリズムが不変というわけではありません。最近話題になっている「タップルート」のように、まれにアップグレードが提案・実装されることがあります。

今後、マイニングに関連するアップグレードが実装される可能性もあるでしょう。そうなれば、ビットコインに対する評価が見直されることもあり得ます。

ビットコイン、そして仮想通貨の未来はどうなっていくのでしょうか。この世界をどのように変えて行くのでしょうか。これからも注目していきたいと思います。